妻から「すごいフケ!」と指摘されて、皮膚科に行くまでもなさそうだが洋服に落ちたときは目立つので改善したいと思ったことはありませんか。
こんなとき、皮膚科が処方される薬に相当するものがドラッグストアなどで買える市販薬にあったらいいなと思いますよね。
今回は脂漏性皮膚炎の症状を抑えてくれる市販薬はあるのかを調査してみましたのでご紹介します。
●脂漏性皮膚炎のとき皮膚科で処方される薬はどんなもの?
皮膚科の先生は、脂漏性皮膚炎と分かったときは、どのような薬を使うのでしょうか。
・脂漏性皮膚炎の原因菌マラセチア菌を除菌する抗真菌剤とは
脂漏性皮膚炎は皮膚に常在する真菌のマラセチア菌が皮脂をエサに異常繁殖し、これらが産生し分解する物質によって皮膚に炎症を引き起こします。
真菌とはカビの仲間の総称で、酵母やパンのカビ、きのこなども真菌の仲間です。
この菌を除菌する抗真菌剤として処方されるのが、「ニゾラール」という塗り薬の医薬品です。
ニラゾールは商品名で、成分は”2%ケトコナゾール”と呼ばれるもので、その効果は脂漏性皮膚炎の原因菌であるマラセチア菌だけでなく、水虫やたむしの原因菌である白癬菌、皮膚カンジダ症を起こすカンジダ菌などにも効果があります。
ニゾラールは、クリームタイプとローションタイプがあり症状に応じて医師が処方します。
頭皮の場合はローションタイプの方が合っているような気がしますが、部位や症状の程度で医師が判断します。
ニゾラールには抗真菌の効果はあっても、炎症を和らげる効果はないので、かゆみを抑える時は、抗炎症薬のステロイドが使われることもあります。
また、真菌が原因かどうか分からないような場合も、ステロイド外用薬が用いられることがあります。
●脂漏性皮膚炎の処方薬に相当するものは市販されているの?
ニゾラールは医師が処方する医薬品だけであり、同様な成分含む市販薬は残念ながらスーパーやドラッグストアなどで販売販されていません。
どうしてもニラゾールを使ってみたい場合は、皮膚科に行って処方してもらうしかありません。
でも、水虫やたむしの治療をする市販薬はドラッグストアで購入することができます。
処方薬のニゾラールは水虫やたむしにも効果があるので、逆に水虫やたむしに効く市販薬は、脂漏性皮膚炎には使えるのかを調べてみました。
●抗真菌作用のある市販薬
水虫やたむしに効く市販薬には次のようなものがあります。
・ダマリンL
大正製薬から発売されている水虫・たむしの治療薬です。
抗真菌の主成分は、ミコナゾールと呼ばれるものです。
効果・効能は、水虫、いんきんたむし、ぜにたむしとなっており、脂漏性皮膚炎は書いてありません。
・ピロエースEX,ピロエースW
第一三共ヘルスケアから販売されている水虫・たむしの治療薬です。
こちらの有効成分は、ラノコナゾールと呼ばれるものです。
効果・効能は、水虫、いんきんたむし、ぜにたむしとなっており、やはり脂漏性皮膚炎は書いてありません。
・タムチンキP
小林製薬から発売されている水虫・たむしの治療薬です。
抗真菌の主成分は、オキシコナゾールと呼ばれるものです。
効果・効能は、水虫、いんきんたむし、ぜにたむしとなっており、やはり脂漏性皮膚炎は書いてありません。
水虫やたむしに効果的な市販薬について、何点かピックアップして効果・効能を調べてみましたが、脂漏性皮膚炎に有効との記述はありませんでした。
やはり脂漏性皮膚炎は市販薬の使用をあきらめて、皮膚科に相談することをおすすめします。